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顔が見えない時代のコミュニケーションで気をつけたいこと

2019年12月初旬に中国の武漢市で第1例目の新型コロナウィルスの感染者が報告されてから、約1年と9ヶ月が経ちました。


マスクによって顔の半分が隠れる生活がこれだけ長期間にわたり続いたのは、人類の誕生以来はじめてのことです。




ボディランゲージの研修等を通して、参加者の皆様の意見を伺うと「マスクで顔が隠されていることで、コミュニケーションに細やかな配慮が失わつつあるのではないか?」と感じている人も多いようです。


たとえばコロナ以前であれば、街中で意図せず人にぶつかった際は、眉を上げたり視線を交わしながら「すみません」と軽く頭を下げつつ謝罪の言葉を伝える姿はよく見られました。しかしコロナ以降、誰もがマスクをつけはじめると、電車やエレベーターの入り口、コンビニのレジ前などで順番を譲らず、自分の都合を優先する人々がたしかに増えてきたような気がします。


これは、相手の顔全体が見えず、自分もまた相手からは顔の一部しか見られないことで、互いの存在が曖昧になってしまうからでしょう。




顔が見えているから相手にきちんと敬意を示す、見えていないなら配慮がなくても構わない、といった条件つきで示される他者への配慮や敬意は、本物ではないはずです。その人の品格は、どのような状況下であったとしても、相手の存在を尊重する態度をとりつづけられるかどうかで決まるのではないでしょうか。



今月末で緊急事態宣言が解除されることが発表されましたが、マスクをつけての生活はまだしばらく続きそうです。顔の全貌が相手に見えていようがいまいが、以前と変わらず誰に対しても丁重にコミュニケーションをとりつづけてきた人たちと、顔が見られないからいいやという思いで雑な反応をしてきてしまった人たちとの間には、いざコロナがあけたあとに、きっと大きな差が生まれていることでしょう。





マスク生活に慣れてしまった今こそ、自分の1日を行動を思いかえしながら、周囲の人々とどのように関わったかを一度振り返ってみる必要があるかもしれませんね。







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