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【最新論文】医師が「目線を合わせる」と、患者の評価はどう変わるか

  • 16 時間前
  • 読了時間: 3分

日常のコミュニケーションでは、話す内容だけでなく、「どのような姿勢で向き合うか」も相手の受け止め方に影響します。
2024年に『Journal of General Internal Medicine』に掲載されたシステマティックレビューでは、医療従事者が患者と話す際の姿勢に着目し、その違いが患者のコミュニケーション評価にどのような影響を与えるかが検討されました。

本稿では、その研究内容をご紹介します。



今回紹介する論文は、
Effect of Clinician Posture on Patient Perceptions of Communication in the Inpatient Setting: A Systematic Review
(入院環境における医療従事者の姿勢が患者のコミュニケーション認識に与える影響:システマティックレビュー)です。

研究では、医師や医療従事者が患者と会話をする際、

  • 立ったまま話す
  • 椅子に座る
  • 身体をかがめて目線を合わせる

といった姿勢の違いが、患者側の評価にどのような影響を及ぼすのかを検討しています。

対象となったのは14件の研究で、ランダム化比較試験などを含め、既存研究を体系的に整理・評価したシステマティックレビューです。

分析の結果、14件中10件(71%)の研究で、医療従事者が患者と目線の高さを合わせてコミュニケーションを行った場合、患者満足度やコミュニケーションに対する評価が改善する傾向が報告されました。
一方、4件では統計学的に有意な差は認められませんでした。

重要なのは、立ったまま話す方が患者から高く評価されたと報告した研究は含まれていなかったことです。研究によって効果の大きさには違いがあるものの、目線を合わせる姿勢が患者の体験を損なうという結果は確認されませんでした。


論文では、患者と目線の高さを合わせる行為は、特別な設備や追加のコストを必要としない介入でありながら、患者のコミュニケーション体験を改善する可能性があると結論づけています。

そのため、入院患者との対話では、必要に応じて座る、あるいは身体をかがめるなど、患者と目線を近づける姿勢を意識することが望ましいと述べています。



この研究は、言葉遣いや説明内容ではなく、「身体の位置関係」という非言語的要素に焦点を当てています。
患者と同じ目線で向き合うという行為そのものが、相手のコミュニケーション体験に影響を与える可能性が、複数の研究によって示されました。

もちろん、本研究は医療現場を対象としており、その結果を他の場面へ直接当てはめることはできません。しかし、「身体の位置関係」というボディランゲージの要素が、人の受け止め方に影響し得ることを示す知見として、注目すべき研究の一つといえるでしょう。

国際ボディランゲージ協会では、今後も査読を経た研究をもとに、ボディランゲージに関する科学的知見をご紹介してまいります。


 
 
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