その表情は本物か?「作られた表情」と「本物の表情」との見分け方
- 2016年8月26日
- 読了時間: 3分
更新日:1月29日

みなさん、こんにちは。国際ボディランゲージ協会代表の 安積陽子 です。
本日は、「本物の感情が表れている表情」と「意図的に作られた表情」を、比較的シンプルな視点で見分ける方法をご紹介します。
表情は、すべてが「感情の反映」ではない
私たちは日常生活の中で、
本物の笑顔と愛想笑い
本物の悲しみと演じられた悲しみ
心からの驚きと、演出された驚き
といった、質の異なる表情を頻繁に目にしています。
しかし、多くの場合、「なんとなく違和感がある」と感じても、その理由を言語化できないことが少なくありません。
実は、表情科学の分野では、この違いを見極めるための重要な手がかりがすでに示されています。
見分けるための2つの観察ポイント
「作られた表情」と「本物の表情」を見分ける際に、特に有効とされているのが、次の2点です。
① 左右非対称性
② シンクロ性(動きの同時性)
それぞれを詳しく見ていきましょう。
① 左右非対称性― 表情筋の動きは均等か?
ここでいう「左右非対称性」とは、表情筋が左右で不均等に動いているかどうかを指します。
情動研究では、本物の感情が自然に表出している場合、表情は比較的左右対称になりやすいことが知られています。
一方で、
感情を「演じよう」としている
内心とは異なる表情を意図的に作っている
場合、表情筋のコントロールが部分的になりやすく、左右どちらかに偏った歪みが生じる傾向があります。
たとえば、
片側の口角だけが強く上がる
片目だけが大きく開く
眉の高さが左右で大きく異なる
といった点が、観察の手がかりになります。
※ ただし、生まれつきの顔の左右差や癖は必ず考慮する必要があります。
② シンクロ性― 表情筋は「同時に」動いているか?
もうひとつの重要な視点が、表情筋が動き出すタイミングの一致(シンクロ性)です。
たとえば、心の底から「楽しい」「嬉しい」と感じているとき、
口角が上がる
それと同時に、目の周囲(眼輪筋)が自然に収縮する
という動きが、ほぼ同時に起こります。
これが、いわゆる「本物の笑顔(デュシェンヌ・スマイル)」です。
一方、愛想笑いや作り笑顔では、
まず口角だけが上がる
目の動きが遅れて、あるいはほとんど伴わない
といった 時間的なずれ が生じやすくなります。
驚きの表情も同様です
本当に驚いたときには、
眉が上がる
目が見開く
口が自然に開く
これらがほぼ同時に起こるのが特徴です。
しかし、作られた驚きの表情では、
眉だけが先に動く
目の見開きが遅れる
口の動きが後追いになる
など、表情筋の動きにタイムラグが生じることがよくあります。
違和感を覚えたときの実践的な見方
もし目の前の相手に対して、
「言っていることと表情が一致していない気がする」
「どこか不自然に感じる」
と感じたら、次の2点に意識を向けてみてください。
表情は左右で均等に動いているか
目・眉・口の動きは同時に起きているか
特に、目元と口元の連動は重要な観察ポイントです。
大切なのは、表情を「嘘か本当か」と断定するために見るのではなく、相手の内面と外面のズレに気づく感受性として捉えることです。
表情の読み取りは、相手を疑うための技術ではなく、より深く人を理解するための視点となります。
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