不安を和らげてくれるボディランゲージ


国際ボディランゲージ協会の講座の中では「コミュニケーションの中で相手に触れることの心理効果」についてよくお伝えしていますが、人が人に直接触れることで不安が軽減され、抑うつにつながったり、癒されたりする効果を認める研究は数多くあります。




そこで今回は、オランダの心理学者サンダー・クーレー氏らが子供を対象に行なった「触れるというボディランゲージが及ぼす心理効果」についての実験をご紹介したいと思います。



サンダー・クーレー氏らは、被験者として集められた子供達を対象に、自尊心の高さを測るテストを実施しました。


その後、子供達に対して、死への不安を煽るような怖い文章を読み聞かせました。


読み聞かせの後、子供達の肩甲骨あたりに軽く手で触れながら、死に対して抱いている恐怖や不安感のレベルを測定しました。


実験の結果、初めに受けた自尊心をはかるテストで自尊心の高かった子供達は、体に触れらる前と後では不安のレベルに変化が見られなかったのに対して、自尊心の低い子供達は触れられたことによって、不安のレベルが大きく低下するという結果がでました。


この研究の結果から、「触れる」という行為は、自尊心が低下している子供に対して不安を和らげるために有効に作用するということがわかりました。他にも、病気などが要因で自尊感情が低下している子供たちに対しても、タッチは有効なボディランゲージであるということを示唆しています。






触れることで相手の生きづらさや抑うつを防ぎ、幸福感を高めて元気を回復させるケアに「スキンシップケア」というものがありますが、触れる効用を高めるためには「単に触れること」だけではなく、「どのように触れたか」もまた非常に重要な鍵であると思われます。


人は愛情を感じながら肌に触れたときに、触れる側と触れられる側の双方の脳内にオキシトシンが分泌され、ストレスが軽減されリラックス効果があらわれます。触れるという行為の中でも、思いやりが伝わる肌への柔らかな刺激こそが、不安感をやわらげるのに大切なボディランゲージなのではないでしょうか。





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